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水銀体温計の使い方と正しい体温の測り方

水銀体温計の使い方・測り方

体温を測る上で一昔前まで主流だったのが水銀体温計です。現在は価格も安く扱いやすいサーミスタ式体温計がその座を奪いましたが、一部では今もなお根強い人気のある体温計です。

それは扱いこそしにくいですが、メリットも多々あることが要因になります。そんな水銀体温計なら使い方を知っておけばどこかで役に立つときも来るかもしれません。そこでこちらでは水銀体温計の使い方と正しい体温の測り方についてご紹介してきます。

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水銀体温計のメリット

水銀体温計のメリット

水銀体温計はメリットが多々ある体温計です。サーミスタ式体温計の実測式もそうですが、実際の体温を測定するためより正確に体温を把握できます。現在は技術も進歩し、サーミスタ式体温計の予測式や赤外線体温計は瞬時に測定できるようになりました。しかしその反面誤差も生じやすくなってしまいました。

水銀式体温計は実際の体温をそのまま表示してくれるため、誤差がほとんどありません。信頼に足るデータを得られるというメリットがあります。また電子機器である上述の体温計は電池で動いているものが多く、電気を得られなければ使用することができません。その点、水銀体温計は電気が必要ないため、破損しない限りはいつまでも使用できます

また電気を必要としないということは、電源をいれるなどの操作をせず、すぐに測定位置に持って行って測れるので扱いやすく、手軽に消毒をしても壊れるという心配もありません。つまり使いやすくて消毒さえすれば衛生的に使用できると言うことです。

さらに価格面でも、本体はガラスを使用した簡易的な作りであり水銀も比較的手に入れやすいので、他の体温計に比べても安く販売されているというメリットもあります。

水銀体温計のデメリット

しかし当然ながらデメリットもあります。まずは測定する時間が長い点です。サーミスタ式体温計の実測式もそうですが、この手のタイプは体温と同じ温度になる平衡温まで待つ必要があります。これが腋で測定した場合は10分程かかります。その時間が経過するまで動かずじっとしていなければいけません。

また一度測定すると、リセットするのが面倒です。電子機器であればボタン1つで簡単にリセットできますが、水銀体温計の場合は本体を振って慣性の力を利用して戻さなければなりません。その時、運が悪いと水銀が分離し一部が途中に残ってしまうこともあります。

そもそもこの本体を振るという行為も危険です。とにかくリセットすることに意識が行き過ぎると本体をものにぶつけてしまうことがあります。その場合、ガラス製なので簡単に割れてしまいます。割れた破片で怪我をすることも危険ですが、それ以上に内部の水銀がさらに危険です。

液化している状態であれば体内に入っても排出されるのでそれほど害もないのですが、気化した場合、体内に入ると水銀中毒を起こすこともあります。そもそも水銀はかつて猛威を奮った四大公害の1つである水俣病の原因物質でもあります。

取り扱いもそうですが、破棄の仕方も気を付けなければいけません。破棄方法については後述させていただきます。

>>水銀体温計とは?仕組みや原理と精度

水銀体温計を使った体温の測り方

水銀体温計を使った体温の測り方

それでは水銀体温計を使った体温の測り方について説明していきます。こちらの体温計は測定できる場所が2つあります。それが腋と口になります。それぞれ正しい使い方と注意点が存在するので、分けてご紹介していきます。

腋で測る場合の水銀体温計の正しい使い方

まず腋で測る方法からです。先述通り水銀体温計は電源を入れるなどの操作が不要なので、腋に体温計を入れるだけになります。しかしこれが曲者で、正しい位置にもっていかなければ正確な温度は測定できません。そのあたりも踏まえた上で注意事項などを説明していきます。

体温を測る前の注意点

まず体温を測る上で適さないのが、飲食や入浴、運動などをした後および外出後の30分間になります。この時間を除いて、体がリラックスしているタイミングが安静時となります。体を動かさないで静かにしていられるときを安静時と思っていただくといいです。

この状態を作った上で測る前には必ず腋の汗はしっかり拭き取るようにしてください。特に発熱時や、子供の場合は平時から汗をかきやすいため必ず拭き取るようにしてください。

体温計を使う際の正しい位置

体温計の正しい位置は30~45°の「斜め下」から腋に挟み込む形になります。挟み方に関しては、まず腋を開き、この30~45°の角度で下から上に向けて押し上げるように先端部を腋のくぼみの中心部に当て、そのまま腋が密着するように閉じて押さえます

この時、肘を脇腹に密着させると上手く挟めます。さらに手の平を上向きにし、もう片方の手で挟んだ方の肘を軽く押さえると腋が閉まります。腋を閉じたまま体温計を入れようと思うと正しい位置まで入れられないことがあるので、必ず腋を体温計が入れやすい状態に開いてから入れるようにしましょう。

体温計使用時(検温中)の注意点

検温中の注意点ですが、基本はじっとしていることです。体が動いたり、体温計がズレてしまったり、あるいは途中で体温計を取り出してしまったら最初からやり直しとなります。先述しましたが、水銀体温計は計測に10分程度かかりますので、少し時間は長いですが、じっと待っていてください。起きているのが辛いのなら寝ながら測定しても構いません。

口で測る場合の水銀体温計の正しい使い方

続いて口で測る場合の正しい使い方です。まず基本として口と言ってもどこででも測れるわけではありません。舌下と呼ばれる舌の奥に先端部を入れて測定します。ただこれでも正しい位置にはならないので、それも含めて注意事項を説明してきます。

体温を測る前の注意点

これは腋で測る場合とほとんど変わりません。体温を測る時は安静状態が必要であり、飲食や入浴、運動などをした後および外出後の30分間は検温に適しませんので避けてください。こちらも体調不良で座っているのが辛いのであれば、横になっていても測定はできるので、体を休ませられる状態を作りましょう。

体温計を使う際の正しい位置

先ほど位置については簡単に触れましたが、正確には舌下の一番奥にある舌小帯の両側のどちらかに当てるのが正しい位置になります。ここに体温計の先端が当たるように差し入れ、口をしっかり閉じてください。

体温計使用時(検温中)の注意点

検温中は基本的にじっとしていることが求められます。体を動かすだけでもエネルギーを発生させるので体温が変わることがあります。また体温計の位置がズレてしまうと正しい体温が測定できないことがあるので、このような場合は最初から測定し直しになります。

ただ腋と違って測定時間が変わります。これは平衡温に達するのが口内では5分となっており、腋下の半分の時間で計測できるため、口内の場合は腋下より速く測定できます。

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水銀体温計の取り扱いについて

水銀体温計の取り扱いについて

それでは最後に水銀体温計の取り扱いについて触れていきましょう。先述したように水銀体温計はデリケートで少々危険な体温計になります。そのため取り扱いには注意する必要があります。主に気を付ける点は水銀体温計の下げ方、つまりリセットの仕方と破棄方法になります。それぞれについてご紹介します。

水銀体温計の下げ方

先述しましたが、水銀体温計の下げ方は本体を振ることで慣性の力を使って、先端付近の溜りに水銀を戻す必要があります。リセットするために振った際、本体をどこかにぶつけて破損する危険性について言及させていただきました。

そのため、振る時は周りに障害物がないところで軽く振るようにしましょう。内部の水銀もそれほど多くないため、大きく振る必要はありません。またこの時、運が悪いと水銀が分離してしまうことも触れさせていただきました。

その場合は沸騰していない温かいお湯に入れて、一度水銀を上昇させ、分離した部分を繋がったところでお湯から出し、再度本体を振ってリセットすれば戻せます。しかしこれも限界温度を超えてしまうとガラスが割れてしまうことがあるので、水銀の上昇具合は常に観察し、分離部分が繋がったら素早くお湯から抜くようにしてください。

水銀体温計の廃棄方法

先述したように水銀は有害な物質です。しかし破棄方法は特別なものではなく、一般的な燃えないゴミと同じように廃棄されます。ただこの際、気を付けなければいけないのは本体の破損による水銀の漏洩です。自治体の多くが水銀体温計をゴミに出す場合は「割れないように厚手の紙に包んで出す」と言うように指示しています。

そのため安易に燃えないゴミとして出さないように気を付けてください。水銀体温計には金属水銀が1.2g程度使用されており、不適正に処理された場合、環境に与える影響が大きいことが懸念されています。そのため上記のように包んだ上で、他の廃棄物と混同しないように分けて出すようにしてください。

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