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危険日でもコンドームをしていれば避妊はばっちり?

コンドームと危険日の関係

性行為をするとき時々耳にするのが危険日という用語です。なんとはなくは知ってるけど、危険日って実際どういうこと?と言う方もみえるのではないでしょうか。危険日というのは要するに妊娠しやすい日のことであり、危険日でもコンドームをつければ性行為は可能なの?という疑問を抱いている人も多い様です。

今回はこの危険日について詳しくご説明していきたいと思います。

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女性の危険日ってなに?

女性の危険日ってなに?

そもそも「危険日」とは何でしょうか。女性には生理周期が存在するのはご存知でしょう。生理とは正式には月経と呼ばれ、子宮から周期的に生理的出血を言います。

月経周期には卵包期と黄体期があり、卵包期には卵巣内で下垂体前葉が分泌する卵胞刺激ホルモンの影響で卵胞が成長し、子宮内膜が厚くなります。同時に分泌されたエストロゲンの血中濃度が高まると下垂体前葉から黄体刺激ホルモンが分泌され、排卵が起こり黄体が形成されます。

さて、この際排卵されたことにより、精子が卵子に届きやすくなります。そうなると受精卵となり着床する可能性が高くなります。このように排卵し最も妊娠しやすくなる時期を危険日と呼びます。

世間一般で「危険日=妊娠しやすい」という考えは往々にして正しいわけですね。ただ間違えて欲しくないのは月経(生理)日=排卵日ではないと言うことです。生理後約14日目が排卵日になると言われています。個人差がありますので、あくまで目安です。

危険日の知り方

さてこの危険日ですが、女性は自身で把握することが可能です。その方法を知る前に、危険日はどの期間のことを言うのかも知っておきましょう。

先ほどの説明だと危険日が妊娠しやすい日ということは分かりました。しかし、排卵日が危険日という認識は誤りになります。排卵日ももちろん危険日に該当しますが、その日だけではないのです。

危険日は、排卵日の初日から3日前と、排卵中であるとされる約5日、そして排卵が終わった後の1日の合計9~10日のことを言います。この期間が特に妊娠しやすいとされています。

先ほどの月経の話も合わせると生理後9~19日目が妊娠の可能性が高い危険日ということになるわけですね。このことから一応計算でも求めることが出来ます。これは後述の「オギノ式による危険日の知り方」で説明します。

では実際に危険日の予測の仕方、知り方について説明していきます。方法は大きく分けて2つあります。

基礎体温による危険日の知り方

方法の1つに基礎体温測定による方法があります。これは日々定時に基礎体温を測定することでその変化を元に排卵日を予測すると言う方法です。

この基礎体温ですが安静時の体温のことをいい、通常5~6時間以上就寝して目覚めた後、身体を起こす前に測定した体温のことを指します。

正常な生理周期の方であれば、基礎体温は低温期と高温期に分かれていて、低温期から高温期に移行する前後に排卵が起こるという特徴があります。

基礎体温の温度は個人差があるため何度という明確なものは示せませんが、1つのラインとして36.7度以上が目安だと考えてもらってもいいです。ただ基本は何周期も基礎体温をつけて、低温期から約0.3~0,5度上がったら高温期と考えてもらうといいです。

基礎体温 月日 体温 周期

4/22 36.7

4/23 36.7
4/24 36.4
4/25 36.5
4/26 36.3
4/27 36.5
4/28 36.4
4/29 36.8

4/30 36.4
5/1 36.3
5/2 36.4
5/3 36.3
5/4 36.4

5/5 36.1
5/6 36.2
5/7 36.2

5/8 36.6
5/9 36.8
5/10 36.9

5/11 36.9
5/12 36.7
5/13 36.9
5/14 36.8
5/15 36.9
5/16 36.8
5/17 36.8
5/18 36.8
5/19 36.8
5/20 36.9
5/21 37.1
5/22 37.0

本来であれば折れ線グラフにするのが最も分かりやすいのですが、今回は表として記載してみました。

5月5日を排卵日としています。お分かりの通り、排卵前後で最も基礎体温は低くなり、その後数日で上昇、高温期に入っています。温度差は高温期に入ったのが36.6度なので最低温度の36.1度から0.5度上がっています

おそらく面倒だな...と思われた方もいると思います。正直、定時にコツコツできる方でないと厳しいかもしれません。しかも1周期だけではデータとしては少ないので2~3周期は最低でもデータを採ったほうがいいです。

またストレスなど様々な要因で変わる可能性があるため、必ずしもあてになるとは限らないことは承知していただきたいと思います。

オギノ式による危険日の知り方

オギノ式とは1042年に産婦人科医・荻野久作が発見した月経周期に関する荻野学説を数式化した計算式を使用し、排卵日や危険日を求めるものです。

計算による危険日・安全日の求め方

では実際の数値を元に計算方法を示していきたいと思います。その方が理解もしていただきやすいです。この計算は月経開始日と平均的な月経周期さえ分かれば次のような計算が出来ます。例を元に計算していきましょう。

モデル

  • 平均月経周期28日
  • 平均月経持続日数5日
  • 前回月経開始日2016年4月23日(計算の便宜上2016.04.23と表記します)

オギノ式によれば、月経から14日目が排卵予定日となるため、月経開始日に13を加えてください。その際、月を跨いでしまうようなら、月に1を加え、その月の合計日数+1日を引いてください。

分かりにくいので例で見ると、明らかに13日を加えると月を跨いでしまうので、

(2016.04.23)+(0.00.13)+(0.01.00)-(0.00.31)=(2016.05.05)

  1. (2016.04.23)+(0.00.13)=(2016.04.36)
  2. (2016.04.36)+(0.01.00)=(2016.05.36)
  3. (2016.05.36)-(0.00.31)=(2016.05.05)

このような計算になります。これがまず排卵日になります。ここから危険日の開始日から終了日を計算すると、前3日・後6日となるため

  • 危険日初日 (2016.05.05)-(0.00.03)=(2016.05.02)
  • 危険日終日 (2016.05.05)+(0.00.06)=(2016.05.11)

カレンダー計算のため数学的なアレンジを加えていますが、これがオギノ式による計算になります。

少々面倒ですが、このようになります。もうお分かりかと思いますが、この計算には月経周期が28日、月経持続日が5日という安定的かつ平均的な人しか適応できないのが難です。

カレンダーで見るオギノ式の危険日・安全日

計算よりカレンダーを元に数えた方が遥かに簡単です。

日曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
1日
2日
×
3日
×
4日
×
5日
排卵日
6日
×
7日
×
8日
×
9日
×
10日
×
11日
×
12日
13日
14日
15日
16日
17日
18日
19日
20日
21日
22日
23日
24日
25日
26日
27日
28日
29日
30日
×
31日
×
1日
×
2日
排卵日
3日
×
4日
×

と言うことでカレンダーを例にモデルを表してみました。先ほどの計算を元に5日を排卵日としたモデルになります。

そこから前3日、後6日は危険日と言う計算となり「×」で表記しました。また排卵期間から4日後の16日以降は安全日とされているので「○」で示してあります。「△」で表記した12~15日までは危険日ほど妊娠の可能性はありませんが、安全日よりは妊娠しやすい期間になります。

1日が「△」なのは、月経周期も結局は生理的なものなので、5日の午前0:00ちょうどに始まるものではありません。そのため正確な時間は分からないため、多少のリスクがあることを示しています。図示するとこのようなイメージになります。

月経が比較的安定している人はこの危険日を把握することにより、毎月の危険日予測が可能となるのです。

危険日の性行為によって妊娠する確率

危険日の性行為によって妊娠する確率

では実際に危険日に性行為を行うことによってどれくらいの確率で妊娠するのでしょうか。実は妊娠しやすいとは言っても、危険日以外の日に性行為をするより妊娠する確率が高くなるだけで、必ず妊娠すると言うわけではないのです。

>>避妊方法別の妊娠確率についてはコチラ

またその時どのように性行為を行ったかに因ってもその確率は変わります。以下は様々な状況について分けて説明していきます。

コンドームを使用した場合の妊娠確率

コンドームを使った場合はもともと避妊具と言うこともあり、正しく使用してもらえ妊娠確率は限りなく低くなります。ただし0%にできるわけではなく、その確率は2~3%と言われています。

また誤った方法で使えばその確率は飛躍的に上がってしまいます。誤った使用法や避妊に失敗した場合、約12~13%妊娠確率は上がります。

コンドームを使用しなかった場合の妊娠確率

コンドームをしなかった場合は、もちろんさらに確率を上げることになります。ただし、射精をした場所や回数によって多少は変わるのでそのあたりも分けてみましょう。

膣外射精時

膣外射精をすれば大丈夫、ということを時々聞きますが、これははっきり言って避妊にはなっていません。射精前に分泌されているカウパー液の中にも微量の精子が含まれているためそれで妊娠してしまうこともあるからです。

こちらは確立された数値は示されていませんが、一説によると膣外射精を1年間続けた場合、14~18%の妊娠確率になると言われています。

膣内射精時

膣内射精をすればもうその限りではありません。妊娠確率が上がります。ただここでも勘違いして欲しくないのは100%妊娠するとは限らないということです。危険日の妊娠率は年齢によって異なります。具体的には以下の通りです。

  • 25~30歳 : 25~30%
  • ~35歳 : 18%
  • ~40歳 : 5%
  • ~45歳 : 1%

健康な女性における場合の数値です。最も妊娠・出産をする25~30歳でも3割程度の確率になります。これは正確には受精し着床する確率になります。実は危険日の受精率は膣内射精の場合およそ80%にも昇ります。ただその後着床できなければ妊娠には至らないためです。

これを見て、何だそんなに妊娠率は低いんだと思った方、その考えは危険です。あくまでも統計的に見た「確率」であり、必ず10回中3回は妊娠とはならないためです。女性の身体を考えるのであれば、妊娠を望まないのであれば必ずコンドームで避妊をしてください。

回数による妊娠確率

回数によっても妊娠確率は変わります。回数との関係は以下のようになります。

  • 週1回 : 15%
  • 1日おき : 33%
  • 毎日 : 37%

やはり毎日性行為を行うことが最も確率を上げることになります。ただ毎日の性行為だと精液の濃度は変わらないものの、量は少なくなってしまいます。そのため、卵子に行き着く可能性が変わります。

もし妊娠を望んでいるのであれば1日おきに性行為を行うのが最も効果的と推奨する医師の方もみえます。

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危険日にコンドームを使わなかったら

危険日にコンドームを使わなかったら

先述したとおり、年齢にも因りますが危険日にコンドームを使わなかった場合は、最大で30%の確率で妊娠します。ただしこれはあくまで統計学的な数値という注意もさせていただきました。

つまり危険日にコンドームをせず性行為を行って1回で妊娠した、と言うことも十分ありえるわけです。ではコンドームを使用せず妊娠を回避する方法はないのでしょうか?

アフターピルを使用する

その場合、アフターピルを使用するという方法があります。これは膣内射精後でも72時間以内に服用すれば受精卵の着床を防げる薬となっています。ただしこれも100%ではないことに気をつけてください。

副作用もありえるため、手に入れるためには医師の診断を受ける必要があります。妊娠を望まないのであれば、危険日であってもなくてもコンドームで避妊することが大切だと言うことです。

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