【症状別】止まらない咳に効くおすすめの風邪薬まとめ
1度で2kcal消費するとも言われるほどエネルギーを使う咳。この辛い症状を緩和するためにはどのよな市販薬を選べば良いのでしょうか。咳に効く有効成分、その原因についてみていきましょう。
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風邪で咳が出る原因は?
風邪で咳が出る原因は、体内に入った病原体や、痰を取り除くための防衛反応です。
ではどのようにして咳が出るのでしょうか、その仕組みを見ていきましょう。塵やほこり、病原体(ウィルスや細菌)などの異物が呼吸を通じてに体内へ入る、もしくは痰が溜まると、気道の咳受容体と呼ばれるセンサーが反応します。その情報は脳に送られ、脳は呼吸を行う筋肉、呼吸筋に指令を出して、異物を取り除くために咳をだします。
咳の種類
咳の種類は咳こみ方と症状が続く期間によって分けられます。
咳こみ方は大きく分けて2通り、痰を含むかそうでないかによって分けられます。痰がからむ湿った咳は風邪やインフルエンザなどの感染症が原因であることが多く、痰が絡まない乾いた咳は喘息やアレルギー性によって出る症状とされています。ただし、マイコプラズマと呼ばれる細菌に感染した場合、痰が絡まない乾いた咳が出るとされています。
咳が続く期間は3つに分けられ、発症3週間までを急性咳嗽※、3~8週間までを遷延性咳嗽、8週間を超えると慢性咳嗽といいます。通常、風邪によって出る咳は急性咳嗽となるため、ほぼ3週間で治まるとされています。
※咳嗽とは咳の症状を示す医学用語です。
咳が悪化することによる合併症
風邪が原因でおきる咳の症状は約3週間で治まると言われており、この期間が単なる風邪かそうでないかの判断基準になるとされています。咳を伴う病は数多くあるため、長く続く症状には注意が必要です。
咳が長引くことによっておきる合併症についてみていきましょう。
肺炎
肺が細菌感染することで起こる病です。風邪を引くことによる免疫力の低下によって発症(二次感染)することが多く、症状としては高熱、激しい咳、痛み、呼吸困難などがあります。身体が弱ると年齢にかかわりなく発病しますが、高齢になるほど症状が出にくく、命の危険があります。
代表的な病原体としては肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマがあげられ、細菌の違いによって治療法も異なります。
気管支炎
気管支に病原体が感染することで発症します。風邪からの二次感染で発病する場合が多く、症状としては激しい咳、膿のような痰が出る、胸の痛みといったものがあります。
咳は身体が異常を知らせるサインです。そして、風邪は万病の元と言われます。軽視せずに早めの治療を行い、少しでもおかしいと感じたら医療機関へ受診をしましょう。
咳の原因に効く有効成分
直接的に咳を鎮める鎮咳薬の成分は3種類に分けられます。
- 麻薬性中枢性鎮咳薬
- 非麻薬性中枢性鎮咳薬
- 抹消性鎮咳薬
麻薬性※のものは即効性があり、作用も強いですが、習慣性があるため常用すると止めにくくなる、習慣性(依存性)があります。非麻薬性のものは麻薬性のものより作用は弱いですが習慣性はありません。
中枢性のものは咳中枢と呼ばれる脳の一部に作用し、末梢性のものは気管支に作用して咳を緩和します。
咳止めの市販薬の多くは痰を含まない乾いた咳向け(風邪以外の原因によっておこる咳)のものが多くなっています。対して湿った咳向けには去痰薬など痰づまりを緩和するものが良いとされています。
鎮咳作用につながる成分は上記のほかに、去痰作用や気道拡張作用をもつ成分があります。具体例とともに有効な成分をみていきましょう。
※麻薬性と言っても薬で使用する量は微量であるため、用法容量を守れば何ら問題ありません。しかしながら念のため妊婦の方は使用を控えたほうが良いでしょう。また、副作用として眠気や口の渇き、便秘の症状があることもあります。
ジヒドロコデイン
麻薬性中枢性鎮咳薬です。咳中枢の興奮を抑えることで咳を鎮めるとともに、穏やかな鎮痛、鎮静作用も併せもつとされています。痰を含まない乾いた咳向けの成分です。コデイン類は即効性があり、鎮咳作用が高いことで知られています。ただし麻薬性の成分なので習慣性があり長期での使用はできません。
デキストロメトロルファン
非麻薬性中枢性鎮咳薬です。咳中枢を鎮める作用があり、非麻薬性なので習慣性はありません。主に乾いた咳向けです。副作用はあまりなく、まれに眠気やめまい、吐き気、便秘等を起こす可能性があるとされています。
ブロムヘキシン
去痰作用で知られる成分です。気道分泌液の分泌を促進し、さらに粘度に関わるムチンを分解することで痰の粘度をさげ、排出されやすくします。また、気道粘膜の繊毛運動を活発にする作用があるとされ、こちらも痰を排出しやすくします。副作用は少ないとされていますが、食欲不振や吐き気、希にアナフィキラシーショックが生じることがあるとされています。
メチルエフェドリン塩酸塩
気道を広げる作用があります。気管が炎症を起こして腫れると気管が狭くなり、咳が出やすくなります。そのような症状の場合に有効な成分と言えます。また弱い抗アレルギー作用があるとされています。副作用は少ない方ですが、摂取量が多くなると手の震えや動悸、頭痛などの症状が出る可能性があります。
辛い咳に効果的なおすすめ市販薬
咳止め薬はあくまで症状の緩和が目的です。
咳をはじめとるす風邪の諸症状は全て身体が病原体を排除するため、私たちの身体がおこしている反応であり、必要な症状とも言えます。ですが、咳は体力の消耗が激しく、夜間に症状が悪化しやすいため、過度な体力の消耗、睡眠不足、ストレスの原因となります。薬を使うことで免疫機能を損なわない程度に症状をコントロールする、これが薬の役割と言えます。
また、風邪の諸症状を緩和する薬は決まったタイミングで飲み続けるのではなく、短期間、症状が重い時のみ使用する(頓服)ことを想定しているものですので長期的な使用はできません。特に咳止め成分として使用されている麻薬性のコデイン類は注意が必要です。
これらを踏まえた上で、鎮咳作用に特化した市販薬とその特徴について見ていきましょう。
パブロンSせき止め
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麻薬性のジヒドロコデイン酸塩によって咳中枢の興奮を抑えて咳を軽減し、ブロムヘキシン塩酸塩によって痰を排出しやすくします。さらに、咳を鎮めるノスカピンや、気道を広げるdl-メチルエフェドリン塩酸塩、抗ヒスタミン作用のあるマレイン酸カルビノキサミンを含み、去痰、咳止めに特化した配合となっています。
8歳から服用可能、15歳以上1回2カプセル、1日3回までとし、服用は食後30分以内です。
ベンザブロック咳止め錠
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咳中枢を鎮めるジヒドロコデインリン酸塩(麻薬性)と去痰作用のあるブロムヘキシン塩酸塩、咳を鎮めるノスカピンや、気道を広げるdl-メチルエフェドリン塩酸塩、また、喉の炎症に効果的なトラネキサム酸を配合しています。6歳から服用可能、15歳以上1回3錠、1日3回までとし、服用は食後30分以内です。
コンタック咳止めST
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鎮咳作用としては非麻薬性のデキストロメトロルファン臭化水素酸塩水和物、気道を広げるジプロフィリンが配合され、咳中枢に働きかけ、気道を広げることで咳を緩和します。非麻薬性の鎮咳薬であり、抗ヒスタミン成分を含まないため眠くならない点が利点です。7歳から服用可能、15歳以上1回2カプセル、服用は朝夜の1日2回です。
アネトン咳き止めZ液
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液体タイプの咳止め薬です。咳中枢を鎮めるコデインリン酸塩水和物、気道を広げるメチルエフェドリン塩酸塩、痰を出しやすくする生薬、セネガ、アレルギー性の咳を抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されています。生後3ヶ月から使用可能、15歳以上で1日10ml、1日3~6回、服用のタイミングは選びませんが、服用間隔は4時間以上です。
新ブロン液エース
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液体タイプです。咳中枢を鎮めるジヒドロコデインリン酸塩やグアイフェネシンを配合、また、アレルギー性の咳を抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されています。8歳から服用可能、15歳以上で1日10ml、服用は毎食後で1日3回までです。
新ブロン液エースは大変よく効く鎮咳薬ですが、依存性が強いため頻繁な使用は避ける必要があります。