【症状別】つらい痰づまりに効くおすすめの風邪薬まとめ
不快な痰を取り除くためにはどんな市販薬を選べばよいのでしょうか。そもそも痰はどのようなもので、どうして出るのでしょうか。その仕組みから、痰を除去するために有効な成分と市販薬についてみていきましょう。
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風邪で痰が絡む原因は?
痰は、気道を覆う気道分泌液に体外からの異物(ウィルス、細菌、塵、ほこり)が混ざった、粘性の高い分泌物です。
風邪をひくと痰が絡む、この原因は、免疫細胞によって撃退された病原体や死んでしまった免疫細胞が気道粘膜に溜まることによっておこります。病原体の侵入により免疫細胞が病原体を排除、それと同時に気道分泌液が増加します。気道分泌液は病原体や免疫細胞を絡めて痰とし、体外に出しやすくします。これして、痰が絡む症状がでます。
痰が及ぼす悪影響
痰を取り除くべき理由は2つあります。1つは痰がたまることで呼吸に支障が出ること、2つ目は肺や気道に病原菌が溜まることで肺炎や気管支炎などの二次感染につながる可能性があるということです。症状が長引く場合、痰が肺に入り病原菌が繁殖している可能性もあります。
痰の色の違いから分かること
痰の色はその原因を探る判断材料になります。
通常の風邪であれば、痰の色は透明~白色、もしくは白~黄色のものとなります。
その他の痰の色の例としては、緑、さび色、ピンク色、茶色、赤などがあり、これらの色の痰が出る場合は早急に医療機関の受診が必要です。特に赤系の色は血が混じっているため、注意が必要となります。
風邪はウィルスもしくは細菌によって起こる症状であり、その原因によって痰の種類(色)が変わります。ウィルス感染の場合、痰は粘性(ネバネバした痰)のある透明~白色のものが多く、細菌感染の場合、膿性(ドロっとした痰)で白~黄色の痰が出ることが多いとされています。
風邪が原因で出る痰(や咳)は約3週間で治まると言われており、この期間が単なる風邪かそうでないかの判断基準になるとされています。
痰を伴う病は数多くあるため、長く続く場合や、色付きの痰が出る場合には注意が必要です。
痰詰まりに効く有効成分
去痰作用を持つ成分はその作用の違いで3種類に分けられます。
- 気道粘液溶解薬
- 気道粘膜潤滑薬
- 気道粘液修復薬
溶解薬は痰の粘性の原因となるムチン(糖とタンパク質のかたまり)の構造を分解(切断)することで痰をサラサラにし、気道粘膜から離れやすくします。潤滑薬は気道分泌液を増やして気道粘膜の滑りを良くし、痰が粘膜にくっつきにくく、排出されやすくします。修復薬は痰の粘度を決める2つの物質(フコース、シアル酸)のバランス※を正常にすることで粘性を下げ、排出されやすくします。
※痰の粘度はフコースとシアル酸という物質のバランスで決まり、フコース比率が高くなると粘性が高く、シアル酸比率が高くなると粘性が下がりサラサラとした状態になるとされています。
また、その他に去痰作用が期待できる成分としては気道の繊毛運動を活発化させる作用をもつものがあります。それでは痰詰まりに効く有効成分をみていきましょう。
ブロムヘキシン
気道粘液溶解薬です。気道分泌液の分泌を促進し、さらに粘度に関わるムチンを分解することで痰の粘性を下げます。また、気道粘膜の繊毛運動を活発にすることで痰の排出をうながし、吐き出しやすくする作用があるとされています。副作用は少ないとされていますが、食欲不振や吐き気、希にアナフィキラシーショックが生じることがあります。
アンブロキソール塩酸塩
気道粘膜潤滑薬です。気道分泌液の量を増やて気道の滑りをよくするとともに、繊毛運動を活発化させることで痰の排出を助ける作用があります。
カルボシステイン
気道粘液修復薬です。痰の粘度を下げることで去痰作用があるとされています。また、荒れた副鼻腔膜や気管支粘膜の繊毛を運動を修復して、粘膜の抵抗力を高める作用も期待できます。
生薬エキス(キキョウ、セネガ、キョウニン、カンゾウ)
古くから去痰薬として使用されている成分です。キキョウやセネガ、キョウニン、カンゾウなどの植物にはサポニン※という物質が含まれており、この成分が気道を刺激し、気道の粘液分泌を促進、繊毛運動を活発にさせるとされています。この作用の仕組みについては明らかにされていませんが実績のある効能とされています。
※サポニンとは植物界に多く存在し、泡立つ性質(界面活性作用)を持つ物質であり、サポゲニン(トリテルペンやステロイド)に糖がついた配糖体の総称を示します。
痰詰まりに効果的な市販の風邪薬
去痰作用に特化した市販薬とその特徴について見ていきましょう。
ストナ去たんカプセル
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ブロムヘキシンによって痰を除去、L-カルボシステインによって痰の通りをスムーズすることで去痰に特化した配合となっています。8歳から服用可能、15歳以上1回2カプセル、服用は食後、1日3回までです。
クールワン去たんソフトカプセル
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上記のストナ去痰カプセルと同様、塩酸ブロムヘキシンとL-カルボシステインによって痰の粘度を下げ、痰を排出しやすくする効果が期待できます。8歳から服用可能、15歳以上1回2カプセル、服用は毎食後で1日3回までです。
新ブロン液エース
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液体タイプです。鎮咳作用でよく知られる薬ですが、去痰にも効果が期待できます。気道分泌液の分泌を促進するグアイフェネシンを配合、咳中枢やアレルギー性の咳を鎮める成分が配合されています。8歳から服用可能、15歳以上で1日10ml、服用は毎食後で1日3回までです。
新ブロン液エースは咳止め成分に依存性が高い成分が含まれるため、頻繁な使用は避ける必要があります。