開封後の目薬の使用期限と期限切れ点眼について
目薬、特に薬局などで買った市販の目薬を必ず最後まで使い切るという方は、実はそこまで多くはないのではないでしょうか。途中で症状が改善したり、持っていくのを忘れて新しいのを買ったために、古い目薬を家においておいたり。
そのようなことが続いて、自宅にはいつ買ったのかわからないような古い目薬がそのまま放置されているという方、意外と多いのではないでしょうか。ここではそんな開封後の目薬の使用期限や、使用期限が切れた目薬での点眼について解説していきます。
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目薬の使用期限はどれくらいか
基本的に市販されている目薬の外箱には、その目薬の使用期限が記載されています。多くの市販目薬の使用期限は3年となっているものが多いようです。
ちなみにこの3年というのは、未開封の状態であっての話です。つまり一度目薬を使うために開封してしまえばその使用期限はもっと短くなってしまうと思っておきましょう。
では実際に開封した目薬というのはどれくらいの期間なら安全に使用することができるのでしょうか。厳密に決まっているわけではありませんが、おおよその目安は1ヶ月程度と言われているようです。
極端に短くなっているように感じるかもしれませんが、これは仕方のないことと言えます。目薬は開封した瞬間から空気に触れるばかりでなく、目薬をさす時に、容器がどこかに触れてしまうこともあるでしょう。
完璧に清潔な状態を保ったままで使用し続けるということは不可能に近いと言えます。結果的に開封後から長時間が経過することによって雑菌などによって汚染されている可能性が高まるということになるでしょう。
もちろんそのために防腐剤などが入った目薬があるのですが、これも開封することによってその効果を長く維持することは保証されていないため、比較的短い期間で使い切ることが推奨されています。
目薬は使用期限の1ヶ月で使いきれるか
開封後の目薬の使用期限の目安が約1ヶ月と聞いて、かなり短いという印象をもたれた方も多いのではないでしょうか。そもそも市販の目薬は1ヶ月程度で使いきれるものなのでしょうか。
まず、目薬を一滴さした時に容器から出る量は50µlと言われています。そして一般的な目薬の容量は12ml程度。これを基に計算してみましょう。
50µlというのは0.05ml。これを用量の通り1日5回程度点眼するとして、1日の消費量は0.05ml×2(両目)×5回で0.5mlとなります。これを使い切るために何日かかるかは12ml÷0.5mlで計算できますので、結果は24日。
もしも15mlの目薬であれば30日、ちょうど1ヶ月程度ということになります。用法用量を守れば市販の目薬はちょうど1ヵ月程度で使いきれるということが分かりましたね。
使用期限を過ぎた目薬を使ったらどうなるのか
このサイトでは、様々な意見を参考にした結果、開封後は1ヶ月程度で使い切るのが望ましいという意見となっていますが、実際には直射日光を避け、しっかりとフタをして密閉していれば、2~3ヵ月は大丈夫という見方もあるようです。
ではそれらの期間を大幅に過ぎた目薬を使用した場合どうなるのでしょうか。この点についてネット上などで見られた意見を参考のためにのせておきます。
- 使用期限を1年ほど経過したものを点眼した結果、猛烈な激痛に襲われた。
- 左目に点眼したらものすごく痛い。
- 病院に行った結果雑菌が入り眼帯をするはめに。
これはおそらくほんの一例であり、開封後1年程度経過した目薬を使用してもなんともなかったという方もいらっしゃるでしょう。しかしやはりリスクは高まってしまうでしょうから、新しい目薬を使用するほうが望ましいことは間違いないでしょう。
目薬の保存方法について
以上のように、目薬は目に直接点眼するものであり、その扱いはデリケートにならざるを得ないと言えるでしょう。その上で気になるのが目薬の保存方法です。
まず基本的には室温(1℃~30℃程度)で保存は可能となっています。ただししっかりとフタをしめた状態であることが条件です。
しかし目薬の種類によっては、冷所保存となっているものもありその場合には冷蔵庫で保存をする必要があります。また目薬によっては光を受けることで化学反応を起こしてしまうものがあるので、その場合には専用の遮光袋を使用するなど光を避けた場所で保存するようにしましょう。
このように目薬の種類によって保存の方法が異なる場合があるので、持っている目薬に関して分からない場合には、医師や薬剤師にしっかりと相談するようにしましょう。