ベストが見つかる!体温計の上手な選び方
体温計と聞くと、棒状で体温がデジタル表示されるものを思い浮かべるでしょうか?あるいはさらに細長い棒状で中心に銀色の液体が入った管が通っており、その管の隣に目盛りが刻まれているものでしょうか?
イメージにある体温計だけでもこのような2種類が出てくると思いますが、実はもっと種類は多くなっています。それは用途や正確性、安全性などシーンに合わせて使う体温計が変わってくるためでもあります。
そうなると、どのようなシーンでどれを選んだらいいのか、と言う問題に直面することになります。そこでこちらでは使用用途に合ったベストな体温計が見つかる上手な選び方についてご紹介していきます。
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体温計の種類と選び方
体温計選びをする上で重要なのは、用途に合わせて選択すべき種類をしっかり理解しておくことです。冒頭で体温計にはいくつかの種類があるとご紹介しましたが、大別すればそれほど多くはありません。
まず選ぶ上で注目すべき分け方は「アナログ体温計」か「デジタル体温計」かということです。この中で細かく分類することができますが、実はアナログ体温計で現役なのは水銀体温計と灯油・アルコール体温計の2つで、正確性を求めると水銀体温計しか選択肢に挙げられません。
そのため正確には「水銀体温計」か「デジタル体温計」かの2択で選ぶことになります。デジタル体温計には「実測式」と「予測式」の2種類があるので、そこも加味した上で特徴をご紹介していきます。
水銀体温計の特徴
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これは年配の方にはお馴染みで、若い方でも理科の実験などで触れたことがある体温計だと思います。管内に封入された水銀が熱膨張するのを目盛から読み取る形で体温を測定します。使用後は本体を振り、慣性力によって目盛り上に上昇した水銀を水銀溜まりに戻してリセットします。
体温計に使用される水銀は、気化した蒸気を吸い込むと身体に悪影響を及ぼすため取り扱いには注意が必要とされています。そのため、現在では安全性を考慮して使用は控えられるようになりましたが、先述したように水銀体温計はアナログ式では最も精度が高いものとされています。
デジタル体温計の特徴
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現在最も身近で使われるサーミスタ体温計がこれに当たります。形状はアナログ式同様に使えるよう、薄型の棒状に近いものが多く、体温は小型の液晶ディスプレイなどの表示装置を通じて読み取ります。電子回路を持つため動作には電源が必要で、ボタン電池、乾電池などを用いています。
また電源オンでリセットされる、またはリセットボタンを押すだけで、アナログ式のような使用前のリセットの手間がないなど使いやすいことも相まって、現在では家庭のみならず病院や診療所などの医療機関でも主流となっています。
デジタル体温計にはサーミスタ体温計の他に、女性専用の基礎体温を測定する基礎体温計(婦人体温計)や、額や耳で瞬時に測定できる赤外線体温計、液晶体温計があります。
実測式体温計の特徴
センサー部分の温度をそのまま表示するタイプになります。センサーの温度が体温と等しくなった時点で初めて計測完了となります。この、これ以上上がらない温度のことを平衡温といいます。サーミスタなどデジタル式だと3分前後の時間を要し、多少時間はかかりますが、より正確な体温を表示します。
ただ3分では平衡温に達していないため完全な実測値にはなりません。完全に平衡温に達した正確な体温を知りたいのであれば、10分程度待つ必要があります。
予測式体温計の特徴
実測式とは異なり計測開始からのセンサー部分の温度上昇のカーブから最終的な温度を予測・計算の上で体温の表示を行うタイプです。上述の実測式の欠点とも言える「測定時間」を短縮するために、膨大な体温上昇データを統計的に処理し、演算式にして、約20秒の短時間で体温を測定します。
ただ演算しているとはいえ、あくまで予測値であるため正確性にやや難のある機種もあります。そのような欠点を補うために、予測式としての計測終了の合図があった後も計測を継続したり、モードを切り替えたりすることで実測式として機能する機種も開発・販売されるようになりました。
目的に合わせた体温計の選び方
それでは主な体温計の特徴が分かったところで、目的に合わせた体温計の選び方をご説明していきましょう。それぞれの状況に合わせた最適な体温計は違いがあります。そこで具体的にどのタイプがおすすめなのか、理由も添えてご紹介していきます。
素早く正確に熱を測りたい方
素早く正確に測定したいのであれば、サーミスタ体温計の予測式、あるいは予測式と実測式が組み合わせたものをおすすめします。
予測式はできた当初こそ、その正確性を疑問視されましたが、現在はデータも増え精度も高まり、数秒でほぼ正確な計測が可能となりました。それでも不安と言う方は実測式が組み合わさったものを使用することで、3分程でほぼ確実な測定値を得ることができます。
素早さで言えば赤外線体温計でもいいのですが、こちらは測定の方法を誤ると誤差が生じやすく、また測る場所によっては実際の温度よりも高くなってしまうこともあるので、正確性に難があることがあります。確実に測りたいということであれば、サーミスタ体温計の方をおすすめします。
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基礎体温を測りたい方
基礎体温を測る場合はデジタル体温計に基礎体温計(婦人体温計)と呼ばれる専用のものが販売されているので、そちらを使うのが確実です。基礎体温は通常の体温と違い、小数第2位の細かい温度の変化まで記録する必要があります。そのため、一般的な体温計では計測できず、専用の基礎体温計でなければなりません。
また基礎体温計は高性能のものが多く、測った温度を数日分記録してくれるのはもちろんのこと、データを分かりやすくグラフ化してくれるものや、スマートフォンアプリで管理出来るものもあります。
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赤ちゃんの体調管理をしたい方
赤ちゃんの体調管理には赤外線式の耳式体温計か、非接触赤外線体温計をおすすめします。体温を測る場合は安静状態を作り、その上で腋などに挟んで測定しますが、赤ちゃんに安静状態を保たせ続けるのは困難です。
また体温計を腋に挟むというのも難しいです。そこで耳の穴で測定する耳式体温計なら腋に挟む必要もなく、しかも数秒で測定することができるので、赤ちゃんの体温測定にも適しています。
非接触赤外線体温計も同様です。額などで測るにしても肌に触れないので赤ちゃんが嫌がることはなく、こちらも数秒で測定できるので簡単に体調管理ができます。ただ先述したように、どちらも測定方法を誤ると誤差が生じやすいので注意が必要です。
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