おすすめの基礎体温計と失敗しない上手な選び方
女性のホルモンや健康状態を確認するために重要な指標となる基礎体温。それを測る基礎体温計(婦人体温計)は女性にとって無くてはならない存在といえるでしょう。
しかし、家電量販店やネットショップをのぞいてみると、実にさまざまな種類の基礎体温計が並んでいます。思わず「いったいどれを選べばいいのだろう?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな多くの種類の中から自分にピッタリの基礎体温計を選ぶ、おすすめの選び方をご紹介します。
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体温計と基礎体温計(婦人体温計)の違い
基礎体温を測定するために必要なのが基礎体温計です。主に女性が使う体温計であるため婦人体温計とも呼ばれます。
基礎体温計は私たちが普段使う体温計とは違い、小数点第二位まで測定できるのが大きな特徴と言えます。
この基礎体温計を使って、自身の体温の変化を毎日記録することで、女性のホルモンや健康状態を確認したり、排卵日の予測や妊娠しているかどうかなど、さまざまな女性の体調変化を確認をすることができます。
一般的な体温計は基礎体温を計れない?
中には「一般的な体温計を持っているのに、わざわざ基礎体温計を買う必要があるの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
一般的な体温計でも女性の健康状態を確認することが出来ないわけではありません。しかし、女性の基礎体温変化はわずか0.3〜0.5℃の間で現れます。小数点第一位までしか測定できない普通の体温計では、そういった細かい体温変化をどうしても見逃しやすくなってしまいます。
そのため、もし女性の正確な月経周期や排卵日、妊娠しているかどうかを調べたいのであれば、一般の体温計とは別に基礎体温計の購入を検討した方がいいでしょう。
そもそも基礎体温とは?
基礎体温とは、最も安静な状態で測定した体温のことを言います。
具体的に言えば、人間が最も安静な状態になるのは、朝目覚めてから身体を動かすまでであり、その時間帯に測定した体温、基礎代謝のみが反映された体温のことを基礎体温と呼びます。
基礎体温は特に女性の排卵サイクルと密接に関係があります。
女性の基礎体温は下記様に低温相と高温相に分かれ、周期的に約0.3〜0.5℃の間で変化しているのです。
- ・卵胞期(生理開始〜排卵前):低温相
- ・排卵期:低温相から約0.3〜0.5℃上昇、高温相に変化。
- ・黄体期(排卵後〜生理開始):高温相
そのため、女性の基礎体温変化を見ることで、女性のホルモンや健康状態を確認したり、排卵日の予測や妊娠しているかどうかの確認が可能となります。
基礎体温を測定して具体的に分かることとは?
基礎体温を測ることで、具体的に女性の下記様なことが分かります。
- ・排卵日や月経時期の予測
- ・妊娠しやすい時期の予測
- ・排卵の有無
- ・妊娠しているかどうか?
- ・流産しているかどうか?
- ・プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌の乱れ
- ・女性の体調が良いか、悪いか?
そのため「これから子づくりをしたい女性」や「避妊をしたい女性」「妊娠をしているかどうかを確認したい女性」にとって、基礎体温の測定は必要不可欠なことであると言えます。
基礎体温計の種類と選び方
基礎体温計には「測定原理」によって次の2種類が存在します。
- デジタル体温計
- 水銀体温計
また、デジタル体温計の中には「測定方式」によって次の2種類が存在します。
- 実測式デジタル体温計
- 予測式デジタル体温計
各種類によって特徴が大きく違うため、その特徴や機能の違いをざっくりと理解した上で選ぶと、自分にピッタリな基礎体温計を選ぶことができます。
では、実際に各種類の特徴や機能の違いを見ながら、自分にピッタリな基礎体温計を選んでいきましょう。
基礎体温計はデジタルと水銀のどちらがおすすめ?
デジタル体温計と水銀体温計の違いは大きく分けて、次のように2つあります。
- 測定精度
- 測定時間
水銀体温計は熱を加えると規則正しく膨張するという水銀の性質を利用しているため、測定精度が体温計の中で一番高いのが特徴ですが、測定に10分程の時間がかかってしまいます。
一方でデジタル体温計は熱を加えると抵抗値が変化するというサーミスタの性質を利用した体温計です。水銀体温計ほどの測定精度はないものの、比較的正確な体温測定を10秒〜5分程度で素早く行えるのが特徴です。
そのため、より正確な体温測定が必要な基礎体温計としては水銀体温計がいいように思えるかもしれません。しかし、水銀体温計はガラス管に刻まれた目盛りを読まなければならないため、どうしても小数点第一位、第二位までの正確な数字を出すことができません。
そのため、水銀ほどの測定精度はなくとも、デジタル式の方が小数点第二位までの体温が自動で画面に表示されるという点で、日々の基礎体温測定を手軽に行いたい女性におすすめです。
基礎体温計は実測式と予測式のどちらがおすすめ?
実測式と予測式の違いは、デジタルと水銀の違いと同様に次の2つがあります。
- 測定精度
- 測定時間
実測式はサーミスタによる温度センサーが感知した温度と、体温が等しくなった時点で基礎体温を測定します。そのため、測定時間が約3〜5分程度かかりますが、予測式よりも正確な基礎体温を測ることが可能です。
一方で、予測式はサーミスタが感知した温度センサーの温度の上昇具合から、10分後の予測体温を表示します。そのため、実測式と比べて約10〜90秒程度で測定することができます。しかし、測定誤差が実測式に比べて大きく、価格も割高です。
そのため、測定精度を重視したい方は実測式、測定時間を重視したい方は予測式がおすすめです。
また「予測式の方が測定時間が短くて便利そうだけど、いずれは実測式も必要になるかも…」という方には価格は予測式よりも高めですが、予測式と実測式を兼ね備えたハイブリッド式がありますので、そちらをおすすめいたします。
おすすめの基礎体温計の選び方
基礎体温計は主に女性の「月経」「妊娠」「避妊」「病気」などの確認や予測などを目的として使われます。そのため「自分が何のために基礎体温計を使うのか?」その使用目的や体温計の機能によって選ぶのもおすすめです。
使用目的によって基礎体温計を選ぶ方法
女性の基礎体温は0.3〜0.5℃の間で周期的に変化します。そのため「妊娠」「避妊」「病気」など体調の細かな変化に気をつけなければならない場合には実測方式の体温計がおすすめです。
また以下のように自分の体調管理などを目的として使用するのであれば、予測式の体温計で十分といえるでしょう。
- 「月経」の周期などを測定
- 排卵日の予測
以下のように将来を見据えた使い方を考えている方は実測方式と予測方式のどちらも兼ね備えたハイブリッド方式がおすすめです。
- 臨機応変に予測方式と実測方式を使い分けたい
- 今は必要ないがいずれ実測方式で正確な体温を測る必要性が出てくる
という方は実測方式と予測方式のどちらも兼ね備えたハイブリッド方式がおすすめです。価格は高めですが、将来的な用途も考えると安くすみます。
機能によって基礎体温計を選ぶ方法
基礎体温計には測定するだけの「単機能タイプ」と測定して、それを記録、グラフ化する「多機能タイプ」が存在します。ご自身のがどのように基礎体温を管理していきたいかによって選ぶとよいでしょう。
単機能タイプ
測定した基礎体温を表示するだけの基礎体温計です。「測定した基礎体温をご自身で表やグラフ化して管理していきたい」「あまり詳しく管理する必要がない」という方におすすめのタイプといえるでしょう。
多機能タイプ
多機能タイプは測定した基礎体温を自動的に記録し、グラフ化する機能や、スマートフォンやPCにデータを転送できたりする機能が豊富な基礎体温計です。
中には専用のスマートフォンアプリで検温データを管理可能な機種も存在します。「測定した基礎体温をしっかりと管理したい」「しっかりと正確な分析がしたい」という方にはおすすめのタイプといえるでしょう。
おすすめの基礎体温計3選
ここまで基礎体温計の種類やそれぞれの特徴、おすすめの選び方などをご紹介しきましたが、実際はどのような体温計を買えばいいのでしょうか?ここでは、数ある種類の中から厳選したおすすめの基礎体温計を3つご紹介します。
オムロン(OMRON) / 婦人用電子体温計 MC-683L
現在の価格はコチラ |
予測方式と実測方式を兼ね備えたハイブリッド方式の基礎体温計です。わずか10秒で予測検温ができてしまうほか、そのまま5分間くわえ続けることで実測検温も出来てしまいます。
単機能タイプなため、体温の記録やグラフ化、データ通信機能などは付いていませんが、その分価格は安めです。初めて基礎体温計を買う方など、ある程度の測定性能があり、価格はできる限り安く抑えたいという方におすすめの体温計です。
オムロン(OMRON) / 婦人体温計 MC-652LC
現在の価格はコチラ |
予測方式と実測方式を兼ね備えたハイブリッド方式の基礎体温計です。わずか10秒で予測検温ができてしまうほか、そのまま5分間くわえ続けることで実測検温も出来てしまいます。
また Bluetooth機能やNFC通信機能が搭載されており、スマートフォンやPCへ簡単にデータ転送ができます。さらにはiphone/Androidのアプリ「リズムノート」にデータを転送することで、排卵日、月経開始日などの自動予測や、グラフ化して検温データを簡単に管理・分析ができます。しっかりと検温データの管理・分析をしていきたい人におすすめの体温計です。
テルモ(TERUMO) / 電子体温計 ET-W520ZZ
現在の価格はコチラ |
予測方式と実測方式を兼ね備えたハイブリッド方式の基礎体温計です。わずか20秒で予測検温ができてしまうほか、そのまま5分間くわえ続けることで実測検温も出来てしまいます。
また、多機能タイプの基礎体温計であるため、以下のような機能が豊富に搭載されています。
- 480日分の検温データを保存できる
- 3回分の生理周期データから排卵推測日や生理開始日などを自動予測
WEBアプリケーションとして「WOMAN℃アプリ」で基礎体温を管理することも可能ですが、この体温計自体でほとんどの計算や分析ができてしまうので、WEBアプリケーションにわざわざデータを送らなくても、これ1本で検温データを管理できるという点でおすすめです。
「しっかり検温データを管理したいけれど、PCやアプリに転送して管理するのはちょっと面倒」という方にはピッタリの一品といえるでしょう。